TV-100E/200E形粘度計
ずり速度が規定でき、レオロジカルな解析が可能なコーンプレート型粘度計です。
多くの分野で採用されており、日本の産業界の品質管理を下支えする重要な役割を担っております。
※TV-200E型シリーズは粘度データ取込ソフトウェア(Visco-Chart)が標準付属されています。
Contents
タッチパネル
4.3インチ液晶カラータッチパネルを搭載し、見やすい画面で操作性が向上しました。
マルチレンジ
測定するサンプルの粘度値に応じて
低粘度:Lタイプ
高粘度:Hタイプ
の2機種に分かれています。
低粘度(Lタイプ)は
「M」、「2.5M」、「5M」
高粘度(Hタイプ)は
「H」、「R」、「U」
の3つのレンジをカバーしており、
従来の粘度計の3台分の測定範囲を有しています。
これにより、粘度値の異なる複数のサンプルの測定が可能となります。
また、広範囲な回転速度(ずり速度)で測定が行えるので、サンプル評価の幅が広がります。
動作原理
粘性トルク検出部は駆動軸と従動軸に分かれており、フレックスヒンジ(板ばね)で接続されています。
測定中に生じた駆動軸と従動軸の偏位分がゼロになるようにトルカにフィードバック電流が流れ、従動軸を押し戻す動作をします。
この測定方法は、偏位を常にゼロに戻す(平衡をとる)測定方法で「零位法」と呼ばれます。
従来の粘度計で使用されている宝石軸を使わない「ピボットレス機構」のため、広い測定範囲でも直線性および再現性に優れた特性を持っています。
プログラム機能(TV-200Eのみ)
40ステップまでのプログラムを10パターン設定することができます。
各ステップには「回転速度」、「測定レンジ」、「測定時間」を設定します。
測定動作がプログラムによりいつも決まった動作となるので、再現性の良い安定した測定が可能になります。
非ニュートン性サンプルでは回転速度(ずり速度)の変化タイミングや測定時間の違いによって様々な挙動を示します。
その為、そのようなサンプルを測定する場合はプログラム機能を使用することにより、誰が測定してもいつも一定の動作で測定することができるので、安定した測定が可能となります。
特に、流動解析やTI値(チクソトロピーインデックス)を求めたい場合には必須の機能です。
Visco-Chart(TV-200Eのみ標準付属)
粘度データをパソコンに取込むソフトウェアです。
リアルタイムでグラフ化
リアルタイムでグラフ化することにより、サンプルの特性が可視化され評価し易くなります。
また、簡易解析機能では「ヒステリシスループ面積」や「非ニュートン粘性指数」が算出できます。
データベース機能
測定したファイルはデータベースに登録しておくことで、データの管理が簡単になります。
下記の項目に入力しておくと、
いつ、どこで、誰が
測定したデータなのかが明確に分かりやすくなります。
・測定者
・任意1
・任意2
・コメント
データ互換
TV-100E/200E形粘度計はJIS規格やISO規格に適合しており、測定したデータは、当社製の他の粘度計と互換性があります。
オプションコーンロータ
測定するサンプルの粘度値によって様々なオプションコーンロータを取り揃えています。
標準付属の「1°34’×R24」のコーンロータに対し、より高粘度のサンプルを測定する場合は「3°コーン」、より低粘度のサンプルを測定する場合は「0.8°コーン」を選択します。
また、「3°コーン」には径が小さい物もあるので、高粘度であればあるほどより径の小さいコーンロータを選択していきます。
温度センサ
TV-100E/200Eでは温度表示機能があります。
オプションの温度センサ「PE-100」を使用することにより、サンプルカップ内の温度を測定することが可能です。
サンプルの温度管理について
コーンプレート形粘度計は少量のサンプルで粘度測定を行うため、サンプルの温度管理が必須になりますが、東機産業では2種類の温度管理システムを用意しています。
循環型恒温水槽
恒温水を供給する外部循環ポンプ付きの循環型恒温水槽です。
ホースをサンプルカップと接続し、サンプル温度を一定に保ちます。
PC-100(温度コントロールユニット)
ペルチェ素子の採用により、従来の恒温水槽よりも高速・高精度の温度制御が可能、かつ、非常にコンパクトな為、省スペースで使用できる温度コントロールユニットです。
プリント出力
オプションのプリンタを接続することで、粘度データおよび温度データの印字ができます。